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タタタたこ焼き
English edition


日本のストリートフードが好きです。
しかし、代表格の一つであるたこ焼きについての話題は、楽しいばかりとは言えません。
穏やかと言われる日本人が、東西に分かれて論争する可能性があるからです。
日本の食文化に馴染みがない人に、私はそのように説明します。


関東圏在住者として安全のため最初に言っておきますが、論争の勝利はいつも大阪側であることは認めます。東京でもたこ焼き屋は「本場大阪の味」などとうたうことが多いからです。

東京でも美味しいたこ焼きは食べられます。しかし関西の人はだいたい食べると「うーん」という顔をします。「まあ、大阪で食べてみてよ」というわけです。

調べてみると、たこ焼きの発祥は大正時代終わり頃から大阪で子供達が食べていた"チョボ焼き"という食べ物だそうです。たこ焼きのような球体ではなくて、球体同士は繋がっている形状です。屋台での商売に合わせて変形していき、昭和初期には球体となっていきました。具材は野菜や青のりのみ、味付けは醤油味。その後具材が変化してタコが入るようになり(会津屋というお店が入れたそうです)、第二次大戦後にはソース味に、そして全国に拡がっていきました。

時は流れて現在、東京のたこ焼きは外側がカリッと、大阪のたこ焼きはもう少し柔らかでとろみが強く、小麦粉と水をベースとする生地に出汁の味がついているというのが私の認識です。そして関東圏でよく見るたこ焼き屋で、代表的なのは"築地 銀だこ"と思っていました。ところが、調べてみると"築地 銀だこ"って大阪にもあるではありませんか。最初の店舗は群馬で、東京スタイルだと思ってたのも厳密には語弊があるわけです。しかも大阪どころかバンコクやロスにまで店舗は拡大されていたのです。

これは由々しき事態です。というのも、初めてたこ焼きを食べた人にとってはそれがたこ焼きという認識になります。私は銀だこのたこ焼きが大好きですが、考えてみると初めて食べた時は「これがたこ焼き?」と思ったものです。それは、多めの油で揚げ焼きにすることで、カリッとした食感が強くなりすぎたように感じたから。この違和感は幾度も食べるうちに馴染んできたのです。いや、そもそも、大阪をはじめここまでたこ焼き屋が増えると「これぞたこ焼き」と言えるものを一つ示すのは難しい気がしてきます。ストリートフードとは、路上で発展して流行し、派生してこそ楽しいからです。そして私はこの結論に達します。「まあ、東京でも大阪でも、なんだったらロスとかでも食べてみてよ」



2828.tokyo


調査地:たこ焼き屋

✳︎金額は記事掲載時点

〈東京へ遊びにきた人へ〉
・外側カリッとタイプ
築地 銀だこ
店舗:都内約60店 
本店住所:東京都 中央区 築地4-7-5 1F
営業時間:10:30 ~ 19:00
電話:03-6278-8889
金額:¥580/USD3.96 (standard menu)

・柔らかとろっと出汁味タイプ
銀座ふくよし
店舗:都内2店
本店住所:東京都中央区銀座3-12-19
営業時間:月〜金 14:00〜23:30(L.O.23:00), 土・日・祝 14:00〜22:30(L.O.22:00)
電話:03-6228-4004
金額:¥600/USD4.09 (all toppings)

〈コンビニで食べられる美味しいもの(要レンチン)〉
セブンイレブンの冷凍たこ焼き
電子レンジ後も外側がカリッとしています。
¥246/USD1.68

〈大阪へ行く情熱のある人へ〉

現地で人におすすめのお店を聞きましょう。
多分たくさん教えてくれます。
東京と少し違うコミュニケーションが楽しめるはずです。

〈ムスリムの方へ〉
大阪の「日本食レストラン祭」では、ハラールのたこ焼きを提供しています。
店舗:大阪市福島区吉野3-27-17
営業時間:LUNCH 11:00〜14:00,DINNER 17:00〜24:00 L.O.23:00
電話:06-6940-6633